Unixコマンド/mail

mail

機能

mailコマンドは、電子メールを送受信します。
mailコマンドはパソコン上で利用できる一般的にメールクライアントと比べ、基本的な機能しかサポートされていません、
POPやIMAPには対応しておらず、UNIXファイルシステム上のスプールを直接読みます。
また、多くのシステムではmailコマンドは日本語かされていません。
その為、最近ではあまり使われておりません。

形式

mail [オプション] 送信先アドレス
mail -f [メールボックスファイル]

オプション

-b アドレス [,アドレス2]         指定されたアドレス宛てにメールをbccする
-c アドレス [,アドレス2]         指定されたアドレス宛てにメールをccする
-f                              指定したファイルをメールボックスファイルとしてメールを処理する
-h                              最新メッセージではなく、ヘッダの一覧を表示する。
-s subject                      subjectに指定された文字列をメールの表題にする。
-v                              メール送信時の詳細情報を端末に表示する。

mailコマンド内での操作

mailコマンドを引数を指定せずに起動すると,自分宛てのメールを読むことができます。
もし自分宛てのメールが無い場合は、「No mail for user-name」とメッセージが表示され,mailコマンドは終了します。
自分宛てのメールがあれば、mailコマンドを起動すると、自分宛ての未読メールのヘッダの一覧が表示されます。
mailコマンドのコマンドプロンプト(&,?など)で、ヘッダの一覧に表示されているメール番号を入力すると、
その番号のメールの内容を読むことができます。
メールを読むだけでなく、コマンドプロンプトからmailの操作コマンドを使って、受信メールの削除、
メッセージの保存などができます。

mailの操作コマンド

?(help)              ヘルプ(メールコマンドの一覧)を表示する。
d[n]                 カレントメール(あるいは指定されたn番のメール)を削除する。
h                    メールボックスのメールのヘッダの一覧を表示する。
m ユーザ       新規に指定されたユーザ宛てのメール作成する。
n                    n番のメールを表示する。
p                    カレントのメールを表示する。
q                    メールボックスのメールを全てファイルに保存し、mailコマンドを終了する。
r                    カレントのメールに返事を書く
s                    指定したファイルにメールを保存する。
x                    メールボックスのメールはそのままにして、mailコマンドを終了する。

コマンド例

■自分宛てのメールを読む

$ mail                        自分宛てのメールを表示する。
Mail version 8.1.6 6/6/93.  Type ? for help.
"/var/mail/genesis": 1 messege 1 new
>N  1 genesis                   Thu Apr 15 21:09  13/381  "test"
& 1                           一つ目のメッセージを表示
Message 1:
From genesis Thu Apr 15 21:09:39 1999
Date: Thu, 15 Apr 1999 21:09:39 +0900(JTS)
From Tsubasa Ishida <genesis>
To: genesis
Subject: test

test dayo

& x                           mailコマンドを終了する。

■メールを作成して送信

$ mail matsui                 matsui宛てにメールを作成する。
Subject test
test dayo
ETO                           [Ctrl + D]と入力してメールを送信

■Subject [TEST]としてmatsuiにメール送信

$ mail -s TEST matsui
TEST Message
EOT 

■送信時に詳細情報を表示する。

$ mail -v matsui
Subject test
honbun
EOT
matsui.....Connecting to Local....
matsui.....Sent               -vオプションを指定したので、送信時の詳細な情報が表示される。

■メール削除をファイル保存

$ mail
 Mail version 8.1.6 6/6/93.  Type ? for help.
"/var/mail/genesis": 1 messege 1 new
>N  1 genesis                   Thu Apr 15 21:09  13/381  "test"
>N  2 genesis                   Thu Apr 15 21:09  13/381  "test2"
& 2                                二つ目のメッセージを表示
Message: 2
From Tsubasa Ishida <genesis>
To: genesis
Subject: test2

test dayo

& d                                今表示したメールを削除
& h                                メールのヘッダーを表示
>N  1 genesis                   Thu Apr 15 21:09  13/381  "test"
& 1                                一つ目のメッセージを表示
Message: 1
From Tsubasa Ishida <genesis>
To: genesis
Subject: test1

test dayo

& q                               メッセージボックスのメールをファイルに保存し,mailコマンドを終了
Saved 1 message in mbox
$